クラウド ファンディング とは何か

新規事業

スモールビジネスの資金調達の手段としてすっかり定着した『クラウド ファンディング』

金融機関からの借入にはないクラウド ファンディングの特長を活かすことで、資金に困っていない会社でも経営に役立てることができます。

本記事では、もっともメジャーなクラウド ファンディングである『購入型クラウドファンディング』についてご紹介します。

購入型 クラウド ファンディングとは何か

『購入型クラウドファンディング』とは、支援者が応援したいと思うプロジェクトを選んで資金援助をして、その見返りとしてモノやサービスを得る仕組みです。

支援者は商品やサービスを購入する感覚でプロジェクトを支援できるので、欧米と比べて寄付文化の薄い日本でも比較的受け入れやすい仕組みです。

購入型クラウドファンディングとは

中小企業の資金調達手段における「クラウドファンディング」の位置づけは次の通りです。(あくまで私の主観です)

信用金庫等の民間金融機関の融資と比べると、クラウドファンディングで調達できる金額は少ないが、調達までの期間は短いという特徴があります

資金調達マッピング

クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングには、金融機関からの借入にはない次のようなメリットがあります。

これらのメリットについて一つずつご説明させていただきます。

購入型クラウドファンディングのメリット

テストマーケティングとして活用できる

クラウドファンディングは、実際に商品やサービスを開発する前の企画構想の段階で、ユーザの反応を見ることができる「テストマーケティング」として活用できます。

一般の消費者に物品・飲食などを提供するBtoCビジネスで、クラウドファンディングの主要な利用者である30~40代をターゲット顧客としていたら、テストマーケティングとして活用できる可能性は高くなります。

クラウドファンディングの利用者年齢割合(出典:campfire

新規顧客向けの商品・サービスの場合、自力でテストマーケティングを行うのはかなり難しいので、クラウドファンディング事業者の顧客基盤を活かすことを考えましょう。

ファン獲得につながる

購入型クラウドファンディングのリターンは原価・配送代込みで目標金額の20%程度で設定されることが多いと言われます。

他方で、リターンにコストをかけてしまうと手元に残る資金が少なくなってしまうため、いかにリターンのコストをかけずに支援者を集められるかがポイントです。

ここで皆さんにお考えていただきたいのは、「仮に見返りがないとしても誰かを応援したいと思うときはどんな時か?」ということです。

人によって答えは様々だと思いますが、

  • どんな人か?その人がそれをやる理由は何か?(意義
  • わくわくする話か?(ゴール
  • 今までにない商品・サービスか?(新しさ
  • 実現可能なアイデアか?(実行計画

などを挙げられる方が多いのではと思います。

これはまさしく、経営活動における「ミッション」「ビジョン」「戦略」・「経営計画」ですね。(詳細は「経営者が知っておきたい 『外部専門家をその気にさせる力』」

大きなリターンを必要としない支援者を多く獲得するには、プロジェクトの意義・ゴール・新しさ・実行計画をしっかり考えて、「支援したい」と思ってもらえるようなストーリーを作ることが大切です。

「支援したい」と思ってもらえるストーリーを作る

例えば、campfireクラウドファンディングアワード2022の受賞プロジェクト『狂気山脈 アニメ映画化プロジェクト』では、関係者向け企画書(PDF)が読める権利、エンドロールへの名前クレジットなど、原価がほぼかからないリターンが設定されています。

実践的な社員育成の場である

クラウドファンディングを活用する際に考えることは創業・新規事業立ち上げとほぼ同じです。

そのため、クラウドファンディングを社員育成の場として考える経営者もいらっしゃいます。

1932年創業の食品原材料メーカーである赤田善株式会社様ではクラウドファンディングのMakuakeプロジェクトを立ち上げられ、見事に目標金額を達成されています。

新しい事業を考えて、企画書にまとめ上げ、クラウドファンディング等を活用して資金を集めて、事業を立ち上げることは何事も代え難い経験です。

実践的な社員育成の手段としてもクラウドファンディングの活用を検討されてはいかがでしょうか。

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